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嵐のあとに残る静けさのように —海と仲直りするリフレッシュレッスン

嵐のあとに残る静けさのように、海はときにひとの心をそっと整えてくれます

こんにちは、リボーンダイバーズのイソタクです
シルバーウイークをのんびり海で過ごされるダイバーのみなさんも多いことでしょう
どうか安全で楽しい海の旅となりますようお祈りしています

さて
先日は久しぶりに海へ戻ってこられた方と穏やかな時間を共有しました
当ダイビングプールは参加者の緊張をそっとほどくように寄り添ってくれる場所です
今回のリフレッシュレッスンでは海に潜るための体の記憶をひとつずつ丁寧に呼び起こすことを目的に
5つのスキルを行いました

➀ マスククリア・マスク脱着
② フィンピポット・ホバリング
③ エマージェンシーウエイトドロップ
④ 緊急スイミングアセント(ESA)
⑤ バックアップ空気源の使用

これらのスキルは単なる技術の確認ではありませんしここに至るまでに
潜降の際に焦らずにレギュレーターを探し確実に呼吸を再開するためのスキル
思いがけずマスクがずれたり外したりする場面が出てくるかもしれないときのスキル
こうした実際に起こりうる場面をいくつか想定しながらスキルを積み直すことで
海の中での不安がひとつまたひとつと消えていきます
リフレッシュレッスンは海での安心を事前に積み上げていく時間なのです
器材の整え方やフィンの装着の仕方などとりわけ強調するのは基本の動作です

そしてこのレッスンを受講されるダイバーのデマンドやニーズはほんとうにひとそれぞれです
ブランクの期間・経験本数・体力・緊張の度合い
そして海への想い
同じ5つのスキルに向かうとしてもその道筋はまったく同じではありません

だからこそどこで立ち止まりどこで背中を押すか
その判断がインストラクターの手腕にかかっています

ある方にはまず呼吸のリズムを整えてからマスクに触れてもらい
別の方にはホバリングの前にフィンワークの癖をほどく必要がある
それぞれのダイバーの歩幅に合わせて順序を組み替えながら進めていく
このような柔軟な調整こそがリフレッシュレッスンの核心です

さらに器材はただ使うものではなくダイバーの体と海をつなぐ架け橋のような存在です
その橋を丁寧に架けるためにはバックルの締め方ひとつ
ホースの取り回しひとつにもそのひとの癖や緊張が微妙に表れます
セッティングの段階で迷いがあれば水中での動きにも必ず影響が出ます
翻って器材が体に馴染んでいるとフィンピポットもホバリングも驚くほど素直に安定します
だからこそどの順番でどの深さで伝えるか
そのレイアウトはインストラクターの技量そのものです
自分の慣れ親しんだ器材を所有し使い込んでいくことは海との距離を縮める大きなメリットにもなります

海は準備が整ったひとに対していつでも変わらぬ景色を差し出してくれます
その準備を整えるための順序をつくることがインストラクターの役割なのだと毎回のレッスンが教えてくれます


🎬映画 『フォレスト・ガンプ』 のダン中佐を覚えているでしょうか…
ベトナム戦争で足を失い運命にも神様にも背を向けていた彼が嵐の夜にすべての怒りを海へぶつけ
翌朝の静かな水面をゆっくり泳ぎながら初めて神様と仲直りしたあの場面です。

海は、叫びも葛藤も受け止めたうえで、ただ静かに彼を迎え入れました。



ブランクダイバーが海へ戻るときも同様で海は責めずただ準備を整えたひとをそっと受け入れてくれます
リフレッシュレッスンはその仲直りの扉を開くための小さな準備なのだとわたしは思っています

5つのスキルを終えたあと参加者の方の姿勢は最初よりもずっと軽やかでした
リフレッシュレッスンはもう一度海と仲直りする時間とも言えます
その扉を開くのは特別な勇気ではなくほんの少しの準備と海を思い出す気持ちです
わたしはいつもその一歩をそっと支える存在でありたいと思っています

いつでもお待ちしておりま~す

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